■2009年7月22日の日食は、日本全土で見ることができます。その多くは部分日食ですが、奄美大島北部、トカラ列島、屋久島、種子島南部などの皆既日食帯地域・海域内では、皆既日食を観察することができます。
ここ大崎でもダイヤモンドリングと呼ばれる美しく輝いた状態を観測することができることでしょう。
まず食とは、ある天体やその天体の影が、他の見えるはずの天体を隠してしまい、まるで食べられたかのように見えなくなっていく現象を指します。日食以外にも、地球の影が月を隠す月食や、月がプレアデス星団を隠すプレアデス食などがあります。
そして日食とは、地球から見た太陽の手前に丁度月が入り込んで一直線に並び、太陽を覆い隠して光をさえぎってしまう現象です。太陽は大きいですが遠く、月は小さいですが近くにありますので、両者は地球からはほぼ同じ大きさに見え、月はうまく太陽を隠すことができます。
この覆い隠し方で、部分日食、皆既日食、金環日食と呼び分けられます。
- ☆部分日食
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太陽の一部が月に覆い隠され、黒く見える現象です。今回の日食では程度の差こそあれ、日本全土で観測できる状態です。
覆い隠す割合がほぼ99%になると、輪の形に見える光の中から太陽の一部だけがさらに美しく輝き、その姿からダイヤモンドリングと呼ばれます。大崎ではこの状態が見えます。
- ☆皆既日食
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太陽と月と地球(観測地)がほぼ一直線に並び、太陽のすべてが月に覆い隠された状態です。皆既日食帯と呼ばれる地域・海域でしか見ることはできません。
ほとんどの太陽光は届かずあたりは暗くなり、太陽周囲のコロナを観測することができます。
- ☆金環日食
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上記の皆既日食同様に太陽と月がほぼ一直線に並びますが、月の地球からの距離が皆既日食となるときよりも遠くなっていた時にはこの状態となります(月の地球公転軌道や、地球の公転軌道が楕円であるため、その距離は変化していきます)。
月が遠いのでやや小さく見え、太陽の外周が残り輪の形で観測されます。
これが種子島で見られるのは、2012年5月21日です。