■2009年7月22日は、ご存じ「皆既日食」の日でした。
テレビ番組でも46年ぶりの再来と伝え、西之表市も数多くのイベントを準備して向かえた「皆既日食2009」ですが、トカラ列島の多くは曇天のために観測不能という結果に終わってしまいました。
■とりあえず板敷鼻で観測を試みました。
朝から風速5m程度の風と雨...雷警報まで出ているありさまです。
11時をまわってようやく雨はやみ、カメラを持ち出すことができました。
しかし主役の太陽が不在ですので何を撮影してよいのか見当もつかず、途方にくれるばかり...。
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板敷鼻から見る曇天 |
テレビによると、皆既状態が6分以上も続くという悪石島でも曇天で観測不能とのこと。
12時をまわったあたりで瞬間的に太陽が顔を見せかけ(たような気がし)ましたが、再び分厚い雲に覆われていきました。
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わずかに覗く太陽? |
う〜む...。
■結構暗くなったのですね。
大崎集落では最大98.7%の食分(太陽が月に隠される割合)ですが、結構暗くなったようです。
「ようです」という表現になったのは、自分の目で見ている間は気がつかなかったからです。
人間の目は「暗順応」といって暗さに応じて瞳孔(目の光を通す穴)が調節され、同じくらいの明るさに保とうとします。
この「暗順応」により、徐々に暗くなる日食の明るさの変化には気がつきにくくなります。
カメラも通常は自動的に補正されて撮影されますので、普通に撮影しても変化は目立ちません。
というわけで、露出(撮像面に当たる光の量)を固定して撮影をしてみました。
10:47から最大食をはさんで20分ほどを2分間隔にアニメ化してみました。
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クリックすると明るさの変化のアニメが見れます |
予想よりも早く暗く写り、前半と後半でシャッタースピードを変えたため前半部分は明るめに補正しましたが、この20分でかなり急激に変化していることがわかります。
もちろん、皆既状態になる南種子にいけば目で見てもほぼ真っ暗になったことでしょう。
南種子では雲に映る月の影も楽しめたかもしれません。